国立広島商船高等専門学校
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アイランダー2015

アイランダー2015の参加について

長谷川 尚道(地域連携コーディネータ),田上 敦士(流通情報工学科),
清田 耕司(広島丸),松島 勇雄(電子制御工学科)

概要 近年,離島を取り巻く環境はますます厳しくなってきている。人口減少,超高齢化,少子化の波が押し寄せる一方,外海離島にあっては領土権・経済水域をはじめとする領域確保といった国家的役割を担っている島もある。
こうした,多様な姿を持つ全国の島々が一堂に会し,島の持つ魅力,島の暮らしの素晴らしさ,美しい自然景観を一年に一回PRする祭典,それがアイランダーである。
本校の大学COC事業も「離島高専の教育研究と離島の振興・活性化」をテーマとして3年目に入った。地元大崎上島町と連携し教育,研究,地域貢献を連動させながら大崎上島を中心とした島の振興・活性化に向け取り組んできたところである。この活動内容を発表し,併せて大学COC事業の紹介をすべく昨年に続き「アイランダー“2015”」に参加することとした。

キーワード 社会貢献/地域交流/離島課題研究/人材育成/行事・イベント参加

 1.はじめに

本校の大学COC事業は瀬戸内海中央部の離島「大崎上島」に立地する国立高専として,地元自治体・団体・住民と連携・協力し,離島ニーズに沿った教育研究を進めることで学科・専攻科の教育改革を推進するとともに,離島地域の振興・活性化のための研究と社会貢献活動を行うことを中核としている。
平成6年3月,離島地域の活性化を図る目的で開催されたのが「アイランダー‘94」である。「アイランダー」はそれから毎年国土交通省・(財)日本離島センター主催により全国の離島が一堂に会し,島の魅力や求人情報などを幅広くPRすることで,定住を促進し,島の活性化に貢献してきたものである。本校が大学COC事業でめざす,「離島の知の拠点形成―離島高専の教育研究と離島の振興・活性化」のテーマに相応しいとして,昨年より本校も参加することとした。
本年度は学校紹介とこれまでの本校における大学COC事業の活動を中心に展示発表を行った。島ブース出展84ブース(約200島)の参加で来場者も1万4千人を越えた。
今年も高専としてアイランダーに参加したのは本校のみであり,離島高専として存在がアピールできた。

2.展示・発表内容

2-1 展示・配布物

会場の展示は全国の島々が競って知恵と情熱をぶつけた,特徴あるブースばかりであり,各ブースは熱気と連帯感を感じさせる雰囲気の中での催しとなった。
本校のブースは学生の発表を中心にし,その合間はモニターによる学校紹介と大学COC事業の活動を映したビデオ等をBGMと共に流した。
また,学校のパンフレット,チラシ1,000枚,缶バッチ700個(2日間)配布した。

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2-2 発表

発表は学生により1 学校の紹介・学校(高専)の様子,学生生活など2.大学COC事業の活動報告の2つに分けて行った。学生の割り当てとスケジュールは表1のとおりである。

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2-3 発表の内容

1 学校の紹介
・瀬戸内海のほぼ中央に位置する離島にある高専であること。
・商船学科,電子制御工学科,流通情報工学科の3学科に専攻科がある。
・実践的知識や技術の修得を重視した講義と実技による職業教育を行っている。
・課外活動や学寮生活により社会を強く生きる力の育成につとめている。
・全校学生の60%強が寮生であること。
・求人倍率は10倍を超えており,就職希望者の就職率は100%である。
・海と船のある風景と島々に囲まれた学生生活を送っている。
上述の内容をビデオ等により20分ほど学生が紹介した。

2 大学COC事業の説明
・平成25年度本校は高専で唯一「離島高専の教育研究と離島の振興・活性化」というテーマで大学COC事業に採択されたこと。
・大学COC事業とは地域を志向し,全学的に教育,研究,社会貢献を推進する高等教育機関として『地域課題(地域ニーズ)と資源(シーズ)のマッチングにより教育機関と地域が必要と考える事業』を支援しようとするもの。
・平成25年度事業採択後3年目の折り返し点であり,地元にも漸く認知され,高齢者福祉,障がい者支援,出前授業,体験学習支援など多岐にわたって教育,研究,社会貢献を地元の人達と交流を深め,連携をしながら実施している。
・離島の教育機関である本校が大学COCを通じてどのような人材育成をしているか具体的な学生生活を通じた話題を提供して説明した。
・特に今日離島が抱えている課題は将来の日本が遭遇する課題であり,離島の今日の姿は将来の日本の姿であること。離島の課題解決は日本の将来の課題解決の先駆者となる。
・それゆえ,島に学び島に生きることの喜びと素晴らしさを分かち合おうとプレゼンを行った。

2-4 来場者・他団体との交流

1 来場者との交流
・学校案内チラシ・缶バッジを一緒に配布した。来場者とコミュニケーションができたことで離島の高専の存在を知ってもらえたことと教育環境に魅力を感じてもらえたのは収穫であった。

2 他団体との交流
・離島で暮らし,苦楽を知った人々との体感は,お互いの壁を取り払うのに多くの時間を要しないのが特徴で,本校も2回目の参加でブース間の情報交換が活発に行えたのが良かった。
・2年目とはいえやはり離島に高専があることで大崎上島の名前と共に注目されたと思う。そして,参加した学生・教職員も本校が離島の「地(知)の拠点」としての役割を担うことの意味が理解できたのではないだろうか。

3 学生にとってのアイランダー2015
・ブースには他の島の若者や女性の姿も見られ全ブースの中で唯一の学校の出展はやはり目を引いたようである。学生もその中でのプレゼンテーションであったが,慣れるにつれて堂々と対応する姿が印象的だった。
・人前で発表するとなれば,内容の理解もそれなりに修得してないと対応できないことや,多様な人とのコミュニケーション力が求められることを,体験できたのではないかと思われる。

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3 .まとめ

昨年度から参加したアイランダーであるが,本校は離島にある数少ない高等教育機関であり,現在大学COC事業として離島のさまざまな問題への解決への糸口を見いだす取り組みを行っている。離島のイノベーションは本校から発信し,大崎上島から全国の島々へ波及させることができればと痛感したところである。また,学生の適応能力は素晴らしくプレゼンも質疑も時間経過と共に堂に入ったものであった。これに留まらず,学生への教育効果は多大なものがあり,次年度以降も少しでも多くの学生に参加してもらい,他の島の人々と交流を深め,島の良さを感じ将来の糧にしてほしいと願うものである。

(公開:平成28年5月)

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